2024年5月に突如SNSで巻き起こった「デカ女」ブーム。その流れに乗って一躍注目を浴びたのがインフルエンサーのミシャだ。身長182センチで、ブーツを履けば2メートルを超える。

 現在は北海道に住む彼女に、宇宙人と呼ばれた過去、高身長ならではの周囲からの望まぬ期待、さらにコンプレックス解消の転機となった出来事について聞いた。(全3回の1回目/2回目に続く)

コスプレイヤーとしても活動しているミシャさん ©釜谷洋史/文藝春秋

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「宇宙人、宇宙に帰れ」とイジメられた過去

――ミシャさんはお父さんがカナダ人で、お母さんが日本人ですね。ご両親も身長が高いんですか。

ミシャ お父さんは195センチで、お母さんも160センチを超えています。弟も186センチあって、もともとモデルをやっていたんですが、今は辞めちゃって普通に会社員をしています。

――小さい頃はどんな子でしたか。

ミシャ のびのびと育ってました。かわいいものだったり、服が好きで、ファッション系のゲーム「オシャレ魔女 ラブ and ベリー」とかにハマってました。

――小さい頃から身長は高かったんですか。

ミシャ 幼稚園でもう小学生に間違われてました。小学6年生で168センチくらいありました。でもその頃は身長は気にしていなくて。成長痛がめっちゃ痛かったのを覚えてます。

 身長よりも気になっていたのが、自分の生い立ちです。学年が上がるにつれて、クラスの子に外国人だと認識され始めて、いじめに遭いました。「宇宙人、宇宙に帰れ」と書かれた手紙を靴の中に入れられたり、上靴に画びょうが入っていたこともあります。いじめはどんどんエスカレートしていって、この国にいるべきじゃない人のような扱いを受けてました。

 

 ただハーフって難しくて、日本にいたら外国人扱いをされるし、外国に行ったら行ったで「めっちゃアジア人顔だね」って言われるんですよ。

 父方の祖父と祖母の家がカナダにあるんですが、東日本大震災が起きた直後に行った際には、私が日本人ってバレると「フクシマ」「汚染されているから近寄るな」と言われて。その時は衝撃でした。特にそういうことを言ってきた人は中国系の人で、めっちゃ怖かったです。