“お値段2倍”のくら寿司が爆誕した。その名も「無添蔵」。1000円以上の商品を多く取り揃えた「くら寿司」の高級ラインで「プレミアム回転寿司」を謳っている。関西に4店舗を構えていたが、この5月、東京に初進出した。ジワジワと出店を広げつつある状況だ。
では、この「高級くら寿司」、いったいどんな感じなのだろう? 今回は無添蔵を訪れながら、新業態を広げるくら寿司の狙い、そして無添蔵は成功するのか、ということを考えたい。
さながらテーマパーク…テーブル席は驚異の「3時間待ち」
無添蔵の関東1号店が出店したのは、東京・中目黒。食への感度が高く、オシャレな飲食店が連なる街である。東急東横線の駅を降りると、無添蔵の看板がたくさんあった。駅前の通りにも「無添蔵」と書かれた旗がずっと掲げられていて、ここまで広告を出すくら寿司の本気度がうかがえる。
駅から歩いて小さな通りに入ると、シックで落ち着いた外観の無添蔵が目に入る。確かに、慣れ親しんだ店と比較して高級感がある。
店の前には、チラホラと人がいる。オープンしたてだったこともあって、やはり人は多いのだな、と思いながら、中へ入る。機械で受付を行う——のだが、驚いた。なんと、テーブル席は3時間以上の待ち時間なのだ。ただ食事をしにきただけなのに、某テーマパークくらい並ぶことになる。
諦めるか、3時間並ぶかの究極の二択か――と思いきや、幸いにして「カウンター優先」というオプションがあることに気づいた。こちらだと40分程度の待ちで済むようだ。
それでも長いが、通常の回転寿司店ならこれくらい待つこともある。というわけで、カウンター席の受付をして、呼ばれるのを待つ。待つこと30分ほど。やっと呼ばれた! いよいよ、入店だ。